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ファシリテーションスキルの高いリーダーでも陥るKPI設定での落とし穴

リーダーシップ

経営目標や事業戦略の中で組織をどのように動かしていくかを考えることは、事業の成功のためには不可欠なものです。

効果的な事業戦略を策定し、現場で効果的に動かしていくためには、行動の指標となるKPIを設定し、リーダーシップを取りつつ実行していくことになります。現場で求められているKPIは、論理武装されたものではなく、現実にビジネスを進める方法論でなければなりません。

KPIは選択の指標となるもの

トップダウンでおりてきた経営戦略を各現場のリーダーがKPIに落としていきます。そもそもKPIとはどういったものを指すのでしょうか。

改めて定義を考えてみると、さまざまな見方があり社内で統一されていないことがあります。実際にKPIを策定しているリーダーであっても対象となっている事業の中でのポジショニングによってぶれが生じていることに気づきます。KPIは、事業戦略として定めた目標の達成度合いや目標達成に向けた主要な活動の進捗状況を計るための定量的な指標です。単なる管理指標ではなく、目標に向かって最短で効果的に行動しているかを見極めるためのものなのです。

最短で効果的な行動を実際に行うには、実行するものと行わないものとの選択が重要になります。事業戦略に対して部署内で会議などを行うと、さまざまな施策が出てきます。少しでも効果が見込めるのであればあれもこれもやりたいと思ってしまうのが通常です。

ですが、ファシリテーターはその会議において、自分の持つ最大限のファシリテーションスキルをもって多くの行動リストから最も貢献が見込める行動にしぼりこんでいかなければなりません。それによって生まれたKPIでは、注力する行動とあえて注力しない行動が分けられており、行動の選択は明確になっています。

KPIが生かされる複雑なビジネス環境

KPIを策定しマネージメントするということがなぜ今の会社において必要なのでしょうか。それは複雑化したビジネス環境にあります。

今の業界マップを見るとわかるように市場の多くはすでに成熟しており、その中で新たなビジネスチャンスを見つけることは困難を極めています。かといって今持っている市場を維持することが容易かといえばそうではなく、なにもしなければどんどん収縮していきます。IoTやAIといった技術が市場を活性化しているとはいえ、それらが購買意欲を劇的に高めているかといえばそうではなく、今あるものにプラスアルファを加え業務の効率化を目指す道具のひとつにすぎません。

このような状況にあってビジネスに勝ち続けるには、独自の戦略を組織的に動かす必要があります。個人の能力に期待して、それぞれが創意工夫をして結果が出るのを待っていては会社がもつ目標には到達することができません。今や組織力が大きくビジネスを変えることにつながっています。組織力を上げるためには、個々の生産性を最大限に上げておく必要があります。同じ目標に向かって無駄な寄り道をすることなく、効果的な組織運営をしていくことが大切です。そのためになにが必要な行動なのかを示すKPIを明確にし、実行レベルに落とし込むことになります。

KPIが示す3つの指標

KPIと一言で言っても、実際には3つのレベルに分けられています。

一番上のレベルには、なにを活動の目的とするかを示したKFI、重要財務指標があります。KFIは、売り上げや利益など財務的な観点を把握するための指標です。このとき気をつけることは会社全体でざっくりと指標をたてるのではなく、同一の事業活動単位で設定するということです。たとえ同一事業であっても管轄ごとに目標管理を行うのであれば、それぞれにKFIを設定します。KFIは、財務的な成果をみるものですので、最終的な結果でしか判断できません。そのため、KPIとして、KFIだけを設定すると施策の検証ができないということになるので注意が必要です。

次のレベルは、KRIです。KRIは、重要結果指標のことで、中間的な指標として、その段階でどのような状態になっていれば目的を達成できるかを示したものです。本来あるべき姿がその途中の一点において、どこまで実現できているかを見極めます。KRIは業績と実際に行う行動をつなげる指標ですので、リピート購入率や顧客満足度、クレーム発生件数などを指標にします。KRIが見るのは、最終的に業績につながる顧客動向であることが多いため、この指標によってそのあとの成功ストーリーが描けなければ意味がありません。KRIは、KFIと実際の行動とのつなぎになる指標です。KPIにつながるアクションがコントール可能である必要があります。

最後は活動指針であるKAIです。KRIを高めていくための実行可能な具体的な行動の実施状況を把握するための指標になります。このKAIは、やるかやらないかを常に判断しながら運用をしなければなりません。ここが最も企業の柔軟性が問われるところになります。

現場で起きることだからこそ重要となるファシリテーションスキル

KPIの3つのレベルの中で現場での柔軟な対応が求められるKAIについては、状況によって設定すべきケースとそうでないケースがあります。KAIは現場での担当者の意思によってコントロールできるアクションに施すものだからです。どのように実施しどのようにコントロールしていくかは、その後のKRIとKFIへつながっていきます。実際に指標に沿って実行していくなかで、現場から上がってくる声をリーダーが上手に把握しまとめていくことが重要になります。

KRIに挙げられていた項目が実際の市場において適切でなかったと判断されるケースも少なくありませんし、状況が刻一刻と変化しターゲットとなる側に多様性がある場合は、KAIを変更する必要も出てきます。あまりアクションを絞り込むと動きがとれなくなる場合もあります。ビジネスは留まっていることはありませんので、現場の声を常にひっぱり上げ、まとめ上げていくスキルによって常に動きを見ていく必要があります。

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